昨日と違う今日

小さく口ずさむ

君の名前

 

 

 

 

  第四話

 

 

 

 

生意気な、一年のスーパールーキー・越前リョーマ君。

昨日初めて話してみて、生意気って言われているのがなんとなく分かった。


でも、どんなに生意気でも、彼の力は皆が認めていて。

自分に対する情けなさや、彼をうらやましいと思うのはあいかわらずだけど。


ちょっとだけ、すごいな、なんて純粋に思う自分もいる。

 

言葉を交わしたからかな。

 

 

 

 

「おっはよ〜!」

「おはよう、

 

不二先輩や菊丸先輩達と帰った次の日。

幸せそうな顔をしたが、私の机にやってきた。

 

「昨日の帰り道、超楽しかったね!」

、ずーっと不二先輩と話してたもんね〜」

 

顔を赤くして不二先輩と話すを思い出して、私はくすっと笑う。

 

「まじ幸せだったぁ〜・・・今日も一緒に帰れないかなぁ!?」

「う・・・う〜ん・・・」

 

また昨日のメンバーで帰るのも、ちょっとキビシイかな・・・。

越前君、あんま話さないんだもん。

 

「あ、桃〜!」

 

ちょうどそのとき、教室に入ってきた桃ちゃん。

今日は朝練なかったのかな?

腕に抱えているのは、鞄だけ。

 

「おう、おはよっ」

「ね〜桃、また今日も不二先輩達と帰れない?」

 

周りの女の子達を気にしてか、ひそひそ声で話す

 

「ん〜、別に無理じゃねーと思うけどよ。俺が不二先輩に、が一緒に帰りたがってるって言っとくか?」

「え!?それはヤダ!」

「イヤなの?

 

てっきり喜ぶと思ったのに。

首をかしげて、桃ちゃんと顔を見合わせる。

 

「ヤダよ〜。なんかこう・・・もっと自然に帰りたいじゃん?」

「・・・分かんねーな、分かんねーよ」

「桃にはこの複雑な乙女心なんて分からないよ〜だっ」

「あっ、このやろ!誰が乙女だって!?」

「あたしよ、あたし!!」

 

じゃれあう二人。


ついこの間まで、同じクラスなのにほとんど話さなかったのがウソみたい。

私も、越前君とこんな風に話したいな・・・。

 

「ねぇ、そういえばはどうだった?」

「え?」

 

急に話をふられて、あわてて二人を見ると。

二人とも、同じような表情で私を見ている。

 

「どうって・・・?」

「だから越前リョーマ!昨日何か話した?」

 

心臓が、少しドキッと鳴った。

 

「ん・・・特に。学年と・・・名前ぐらい」

「うわっ。あの帰り道の間で話題それだけ?大変だったね〜」

「あいつもともと口数少ねーからな」

 

そうなんだ・・・。


言われてみれば、テニスやってるときでも、話してるのあまり見たことないかも。

 

「無愛想だけどよ、根はいいやつだぜ」

「へぇ〜。でもやっぱ、愛想も必要よね。不二先輩みたいに」

 

そうだよねぇ・・・。

私と話してるとき、ニコリともしなかったしなぁ。

 

「お前な・・・。あの人の本性を知らねーからそんなこと言えんだぞ・・・」

「え!?不二先輩の本性って!?」

 

でも逆に、裏表なさそうだよね、越前君って。

 

「そりゃあ言えねーな、言えねーよ」

「言ってよ!気になるじゃん〜!!」

 

なんか私、越前君のことばっかり考えてる?

変なの・・・。

 

「ま〜ジュースおごってくれたら言うかもしれねーな」

「おごるおごる!!」

 

・・・え?なに?

なんの話してんの??

 

?」

「んじゃ、昼休み一緒に飯食おーぜ。屋上で」

「いいよ♪絶対教えてよね!」

 

タダ飲み〜♪と言いながら、桃ちゃんは自分の席に戻る。

気付けば、もう先生が教卓に立っていた。

 

っ。桃ちゃんとなんの話してたの?」

聞いてなかったの?不二先輩の本性の話」

「ほ・・・本性?」

 

不二先輩って・・・何者?

 

「ジュースおごる代わりに、本性教えてくれるんだって♪

 だから今日のお昼、桃も一緒に食べることになったけどいい?」

「あ、うん。いいよ〜」

「さんきゅ!あ〜楽しみだなぁ不二先輩の本性!」

 

・・・普通、そういうのって聞きたくないものじゃないのかなぁ?

 

席に座るの後ろ姿を見ながら、私は再び、越前君のことを考えていた。

 

 

 

 

 

 

!ジュース買いに行こっ」

 

眠気と戦った授業がようやく終わり。

の)待ちに待った昼休みがやってきた。

 

「うん。桃ちゃんは?」

「先に屋上行ってるって」

 

見ると、桃ちゃんは手を振って教室を出て行った。

すごく大きなお弁当箱を持って。

 

桃ちゃんのよりもはるかに小さいお弁当箱を持って、私とも教室を後にした。

 

 

 

 

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こちらも恋愛要素ではないけれど、ヒロインもリョーマが気になってるよう。